気ままに楽しむ アコースティックギター製作  

ベース音押弦ユニット試作品完成(SN005)

昨年4月からの9か月ぶりの更新となります。
その間、表題のベース音押弦ユニット(bass note presser)の開発を行っていました。
昨年末にこの特許出願が完了し、試作品も完成したため、今回紹介したいと思います。
ベース音押弦ユニットは左手の親指でベース音を選択して押弦するユニットになります。
左手の親指以外の4本の指は自由度が増えるため、ギター演奏の幅が広がることが期待できます。例えばローポジションでベースラインを鳴らしながら、ハイポジションでメロディを演奏するといった、今までできなかった演奏が可能になります。特にソロギター(フィンガースタイルギター)では有効かと思われます。
今回は現状について簡単に報告しますが、今後、ベース音押弦ユニットの詳細は別の専用ページにて紹介していきたいと思います。


ベース音押弦ユニットの試作品は以前から製作していたギターSN005に取り付けました。

以下がベース音押弦ユニット全体像になります。

押弦部は4弦、5弦、6弦を同時に押さえます。
押弦部の移動範囲は0フレットから10フレットまでをカバーします。

ネック裏に添わせた操作棒を親指で移動させて押弦部を移動させます。
操作棒の移動量に対して押弦部が2倍移動する移動量拡大機能を持っており、1オクターブ内のどの音程へもワンモーションで移動することが可能です。

押弦部が高音側まで移動できるようにボディには操作棒が入る穴を開けています。

正面ビューはこのような感じになります。

この試作品は先日完成したばかりなのですが改善すべき点も明らかになりました。
押弦部が移動するときのノイズ対策、軽量化、操作棒の操作性改善、等が今後の課題となります。
この様な課題はありますが、弾いていて楽しいため、改善していけば良いものになると確信できました。