気ままに楽しむ アコースティックギター製作  

塗料変更とクラックへのパッチの貼付け(SN005)

SN005は背面板に割れが発生し現在修復中のギターです。
以前、emtech社のEM1032とEM6132を使って再塗装してから時間をおいて研磨するというところまで紹介しました。その結果は塗装で失敗です。塗膜に細かいピンホールが発生し、研磨段階でそのピンホールにコンパウンドが入り込んで塗装が白くなってしました。
何故そうなってしまったのか原因が分からないのですが、この塗料を使うのは止めて別の塗料を使うことにしました。塗装を全部剥がしてやり直します。
選択したのはstewmacのColorTone Waterbase Guitar FinishのSanding Sealer とGloss Top Coatです。emtechと同様、水性ラッカーになります。
使ってみるとこちらの方が断然良いです。emtech社のものに比べると塗膜がレベリングもされるし、耐性もありそうです。emtech社のものは耐性がなく水にも弱い気がします。水研ぎの液が付いていると跡が残ったりしますので実用性能で不安がありました。耐性を上げるためのクロスリンカーを混ぜて使うようです。ColorToneはそんな必要も無く安心です。また、emtech社のものは光が当たるとほんの少し青みがかって見えますが、ColorToneは自然な色に見えます。
とは言えColorToneも初めて使う塗料なので色々ありましたが。

容器に張り付けてあるラベルを見ると以下の記載があります。
Do not use coated stearated sandpapaer, which can cause fisheyes.
stearated sandpapaerは目詰まり防止の白いサンドペーパーかと思います。これを使うとフィッシュアイを引き起こすということです。これは要注意です。
emtech社の時は白いサンドペーパーを普通に使っていたので、もしかしたらこれが原因かもしれません。

塗装自体は上手くできるようになってきましたが、

バックの割れ目部分の塗装が凹んでしまうのは相変らずでした。
写真で撮るのが難しいのですが下の写真のバー照明の下端部分です。

接着した割れ目が本当に割れてしまっていることも考えられるため、パッチで補強することにしました。

ボディ上部の方は見えるので簡単にパッチを貼ることができますが、一番下の方は見えないし手も届きません。そこで写真のUSBカメラと小型のLED照明とピンセットを使いました。でもこれだけでは貼りたい位置にパッチを貼り付けるのは無理です。貼りたい位置がカメラで見ても分からないので。

そこで、プラスチック板でテンプレートを作りました。バックの外側の割れ目の位置と内側のブレースの位置と照らし合わせて作る必要があります。

以上をギター内部にセットしてPCに映したのがこちらです。

テンプレートの穴に接着剤を付けたパッチを置いていきます。

テンプレートを外して貼付け完了です。奥の方はこの方法がベストかと思います。
合計10個のパッチを貼り付けましたが、この後もう一度塗装してみようと思います。それでもだめなら諦めようかと。